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アニメ「ペリーヌ物語」で考える世紀末と今

子供たちがようやく学校に行くようになり、日常が戻りつつあります。

同時に、緊急事態宣言中の生活が、だんだんと過去の記憶に。

「あの時は大変だったわよね」

の一言で片付けられるものではなく。
自分の根本が変わったように思います。
あの2ヶ月はそれだけ学びが多かったです。

きっと一生忘れないんだろうなと。

その中の一つ、濃厚な思い出がありまして。
子供たちと一緒に、あるアニメにハマリました。

「ペリーヌ物語」

1978年にフジテレビで放送された「世界名作劇場」の第4作のアニメとなっています。

「世界名作劇場」

ななな、懐かしい!!

昭和世代の方は、皆さん何かしら見ていたのではないでしょうか。

その名の通り、世界の昔の名作を良質なアニメーションとして、約22年かけて合計23作品を放送。
有名なものでは「赤毛のアン」「アルプスの少女ハイジ」「フランダースの犬」「小公女セーラ」などなど。

私もリアルタイムで見ていました。特に「若草物語」が大好きだったなあと。。まだ幼稚園でした。

子供のふとした選択で見始めた「ペリーヌ物語」
最終的には、私が一番ハマってました 笑

「食い入るように見る」というのは、まさにこの事。
全53話のこちらのアニメ。見ている1ヶ月弱の間、ずっと心はペリーヌと共にありました 笑
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原作はフランス人作家エクトール・マロの『アン・ファミーユ』の小説。(邦題で「家なき娘」)
1890年代に書かれたものです。

こちらの本にも紹介されています。

鹿島茂さんのコレクション「フランス絵本の世界」。
絵本誕生の背景から近代にかけての絵本の歴史が紹介されている、大変面白い図録です。

舞台は19世紀末のヨーロッパ。

ペリーヌという13歳の女の子が、ボスニアからはるばるフランスのマロクールにいるおじいさんを尋ねて旅をします。

過酷な旅路でお父さんもお母さんも亡くなり、一匹の犬バロンと二人だけに。

ようやくついたマロクール、おじいさんはフランスで1.2も争う大規模な製糸工場を一代で築いた経営者、大富豪だったのです。

とても気難しいおじいさん。
ペリーヌの両親の結婚に大反対したため、ずっと絶縁をしていたのです。
なのでペリーヌの存在も知りません。

ペリーヌは自分の素性の隠し、おじいさんの工場で働き始めます。
そこで、ペリーヌの人柄の良さが徐々におじいさんの心を溶かしてくのです。

最後は、おじいさんはペリーヌが自分の孫だということを知り、めでたしめでたしというこの作品。
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何がそんなに刺さったかというと、19世紀末の当時の背景を、色々と知ることができたからです。

カモコラージュでメインに使用している素材は、まさしくその時代のものが多く。
ものすごく勉強になりました!!!

まずは、登場してくる人々、ほぼ皆誰かを若くして亡くしています。
ペリーヌのように、両親を亡くした子供も当時は多かったよう。
あとは子供を亡くした婦人や、おじいさんに育てられている子供なども出てきます。

旅の途中で訪れたある街では、疫病が流行りたくさんの方が亡くなったというシーンもありました。

ボスニアからフランスまでの旅は、ものすごく過酷です。
当時は車が発明されていない世界。
移動は馬車です。
しかもペリーヌたちはロバ!!!
道も補整されておらず、アルプスの山越えなんて命がけ。
川の水を飲み水にしたり、宿がなかったり、狼の群れに追いかけられたりします。

そりゃ、お母さん亡くなるよな〜〜〜。

さらには、子供だろうがお金がなかろうが、世間は容赦しません。
お金をとります。
お母さんの高い薬を買うために、ロバも馬車も、宝石も仕事道具であったカメラも全て売り払います。
旅路でペリーヌは無一文に。

13歳でそこまで重荷を背負わなくても。。
そこ、社会保障でなんとかならないものなのかな〜〜〜。

そしてペリーヌ自身も、この過酷な旅で死にかけます。
生きるのが死に物狂い。
バロンと一切れのパンを食べて、雨水を飲んで歩き続けます。
凄すぎます。

さらには、ようやく辿り着いたおじいさんの工場。
労働時間も長く、低賃金。
13歳で働くのは普通のようでした。
住まいは二段ベットがひしめき合う、劣悪な宿。

わずか100年ちょっと前、人々はこんな生活をしていたのだなと、感極まりました。
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アニメ自体は極めてポジティブで前向きで明るい設定のですが。
それでも、よくよく見るとその時代背景に対して驚愕すぎて!!

国が保証してくれるわけでもありませんでしたし、年金や保険ももちろんなかった時代。

コロナ給付金で、国から10万円がもらえるなんて、ペリーヌが知ったら失神でしょう。
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こうやって、昔の時代と向き合うのは良い勉強になります。

生きるのが必死だった時代を経て、今があるのです。
自分がこうやって先人から人生のバトンを受け取っている最中は、しっかりと走り続けなければと思いました。
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最近作った作品の中で圧倒的に子供が多いのは、知らず知らずにペリーヌの影響が出ている気がします。

上タイトルは「不美人な姉妹」
アンニュイな娘の写真をお借りして、作りました。

上タイトルは「僕もいれて」
当時の民衆の生活が垣間見れる写真です。
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ペリーヌのお母さんが死ぬ前に残した言葉

「人から愛されるには、まず人を愛しなさい」

久々に、心に刺さるものがありました。
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やはり昔の文化や芸術は、私にとって大事なもので、学ぶべき事が多くあります。